ChatGPTを日本語で使いたいけど、英語のサイトだから使いづらいと感じていませんか?英語が苦手な日本のユーザーは多いでしょう。しかし、実は英語が読めなくてもChatGPTは誰でも無料で、会員登録せず簡単に使えます。
この記事では、ChatGPTを「日本語で使う方法」や「日本語設定」「無料の使い方」などを、画像付きで分かりやすく紹介しています。また「非公式のChatGPT日本版サイト」についても紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ChatGPT(チャットgpt)とは
ChatGPT(チャットGPT)は、OpenAIが開発したLLMとよばれる種類の人工知能(AI)を載せたチャットボットです。
難しい言葉ですが、GPTとは「Generative Pre-trained Transformer(生成のために事前に訓練された変換モデル)」の略です。そしてLLMとは「Large Language Models(大規模言語モデル)」の略です。つまりChatGPTは、ネット上の大量のテキストデータを厳選して学習しており、ユーザーが入力した質問や指示に対して、精度の高い内容を、まるで人間が答えるように自然な言葉で回答をする、高度な技術を持ったAIです。
ChatGPTの主な特徴
・多言語に対応:日本語を含む多くの言語で使えます。
・応用できる:翻訳、要約、文章作成、情報編集、語学の学習、社内研修、分析、コンサルティングなど様々なケースで利用できます。
・簡単に使える:チャットで質問するだけで、誰でも簡単に使えます。
このような使い勝手の良さから、リリース5日間で100万のユーザーを突破して話題になりました。これは驚異的なスピードで、公開から100万ユーザーを獲得するのにかかった日数は、Netflixで3年半、旧Twitterで2年、Facebookで10ヵ月、Instagramで2ヵ月半ですから、他のサービスと比べても圧倒的です。
ChatGPTの活用例
・カスタマーサポート:事前にQ&AのマニュアルをChatGPTに読み込ませておけば、顧客からの質問に、ChatGPTが迅速に回答。AIなので24時間対応できます。また、あらゆる言語の問合せにも対応可能です。
・コンテンツ作成:ブログ記事やSNS投稿のアイデア出しなど、コンテンツ作成をサポートします。また短い指示で、精度の高い大量の文章を生成できます。
・学習アシスタント:学生の質問に答えたり、学習資料を作成できます。テストの作成から、答案用紙をアップロードしての採点も可能。
このように応用性が高いツールで、多くの企業がChatGPTを評価して、業務に取り入れています。アメリカ国内で最も収益が高い500の企業(フォーチュン500)でも、およそ92%以上がChatGPTを活用しています。
ちなみにChatGPTは多くの知識を持っていますが、無料版では情報データベースは2023年6月時点までです(随時更新されています)。有料版では最新情報を参照します。また、ChatGPTの日本での普及率は、2024年時点で15%前後です。
ChatGPTは日本語で使える?
ChatGPTは日本語で使えます。英語の知識は不要で、小学生でも使えます。プロンプトと呼ばれる特別な指示文やコードも必要なく、会話するような文章でChatGPTに質問するだけです。ただしオプション画面などが英語表記なのですが、アップデートで日本語表示に設定を変更できるようになり、日本ユーザーの使い勝手は良くなりました。
「ChatGPT 日本版」というサイトやアプリがありますが、すべて非公式です。公式がリリースしているChatGPTは1種類のみ。現在ある「日本版」は、非公式に作られたサイトやアプリ、あるいは「GPTs」と呼ばれるChatGPTのカスタム機能で作ったものだけです。これらの非公式サイトやアプリは、多くの場合ChatGPTの機能を組み込んでいますが、注意してください。無料で利用できるはずのChatGPTで課金を要求されたり、個人情報を抜き取られるケースが多いです。しかも検索結果やアプリストアで、上位に非公式サイトが多く表示されている状況なので、騙されないように気を付けましょう。
公式サイトへのリンクを念のために貼っておきます。
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ChatGPT公式サイト
ChatGPTの日本版は無料で使える?
公式のChatGPTは日本語に対応しており、無料で使えます。使い方は、公式サイトからChatGPTの画面に入り、入力フォームにメッセージを入力して、送信するだけ。ただし、最新モデル「GPT-4o」を利用したり、画像生成や最新情報を参照するなどの追加機能を利用する場合は、有料プラン(ChatGPT Plus)への加入が必要です。
テキストベースの性能に関しては、無料プランの「GPT-4o mini」と有料プランの「GPT-4o」の間で性能に大きな差はありませんが、GPT-4oが若干、クオリティが向上しています。
ただ注意して欲しいのは、ChatGPTに「日本版」は存在しません。公式のChatGPTは1つだけです。その他はすべて非公式のサイトやアプリです。こうしたWeb上にある非公式のChatGPTは、高額な課金を要求されたり、個人情報を抜き取られる危険があります。
公式サイトであれば、セキュリティも高く安心してサービスを利用できます。非公式サイトを利用する場合は、信頼できるかどうかを確認し、個人情報の取り扱いに十分注意してください。ただ非公式サイトは特に性能も良くなく、「日本版」と言いながら日本語に特化していない場合が多く、非公式のサイトやアプリを使うメリットはありません。できれば公式サイトを利用して、安全かつ快適にChatGPTを使いましょう。
ChatGPTの登録方法や使い方については、以下の記事を参考にしてみてください。
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ChatGPTを日本語に設定する方法
ChatGPTは、初期設定で言語が日本語になっています。メールアドレス+電話番号を使い会員登録すると、言語設定ができます。もし違う言語に設定されていた場合は、以下の方法で日本語に設定してください。
まずチャット画面にアクセスし、右上のアカウントのボタンをクリックします。その後、「設定」を選びます。次に「一般」を選択し、「言語」のオプションを見つけてください。その中から「日本語」を選ぶことで、設定が完了します。この操作を実行すると、チャット画面の説明文やオプションが全て日本語に切り替わります。
ただし、設定言語はチャットの性能には影響がありません。あくまでオプション等の表示を日本語にするだけです。ChatGPTは多言語に対応して作られているため、言語設定が何であれ、日本語で入力されたチャットは、日本語として正しく認識します。
注意点として、Google Chromeなどのブラウザに備わっている自動翻訳機能は使用しないでください。この機能を使うと、回答が正しく出力されなかったり、エラーが発生する原因となります。正しく回答をさせるためには、自動翻訳機能はオフにしましょう。
以上が、ChatGPTを日本語に設定する方法とその注意点です。チャット機能には影響がありませんが、これらの手順に従って日本語設定を行うことで、より快適にChatGPTを使えるでしょう。
ChatGPTに日本語で答えてもらう方法
ChatGPTは、入力された言語を自動的に理解するため、基本的に日本語の質問には日本語で返事をします。そのため、日本ユーザーは特に気にせずChatGPTに質問して問題ありません。
しかし、質問の内容によっては、まれに英語で回答されます。特に英文で質問をした場合は、英語で回答される場合が多いです。
この場合、チャットで「日本語で回答してください」と送信すれば、出力された内容をChatGPTが日本語に翻訳します。ただし、毎回書き直させるのが手間という場合は、ChatGPTが常に日本語で回答する方法があります。
その方法は、チャットを始める際に「これからの質問には、全て日本語で回答してください」とリクエストを送信することです。これで、ChatGPTは以降のすべての質問に対して、日本語で返答します。
英文など外国語で質問をして、日本語で回答させたい場合は、こうした方法が効果的でしょう。外国語に不安のあるユーザーも、よりChatGPTが使いやすくなるでしょう。
「ChatGPT 日本語版」という公式は存在しない
ChatGPTには公式の日本語版は存在しません。検索結果やアプリの上位に、非公式の「ChatGPT 日本版」が多く出回っているため、多くの日本のユーザーが誤解しています。OpenAI社からリリースされているChatGPTは1つのみで、公式の「日本語サイト」はありません。インターネット上にある「日本語版」や「日本サイト」は公式ではないため注意してください。
偽サイトや偽アプリを利用したユーザーからは、「利用料金を請求された」「質が低かった」「クレジットカードを含む個人情報を登録してしまった」といった被害報告のレビューが寄せられています。またビジネスに関わる情報を入力すれば、情報が流出して大きな被害につながる可能性があります。
こうしたトラブルを避けるためにも、公式サイトを利用しましょう。公式サイトは、登録なしで利用できます。無料会員でもメールアドレス(G-mailなどのフリーメールでもOK)の認証のみで利用できます。
Googleなどの検索エンジンで「ChatGPT」と検索すると、通常はトップに公式サイトが表示されます。しかし、まれに偽サイトでもトップに表示されたり、広告料を払い検索上位に表示させているサイトがあるため、注意しましょう。
公式のChatGPTにアクセスするには、まず検索を行い、「OpenAIの公式サイトを経由」してChatGPTのページにアクセスできます。経由する公式サイトがすべて英語表記なため、英語に不慣れなユーザーは抵抗があるでしょう。しかし英語が読めなくてもChatGPTは問題なく使えるため、正しいルートで安全に利用しましょう
公式のChatGPTにアクセスする手順を紹介します。まず、検索エンジンで「ChatGPT」と入力し、検索結果からOpenAIの公式サイトにアクセスします。その後、公式サイト内でChatGPTのページを探してクリックします。これで、公式のChatGPT画面に辿り着くことができます。
英語に抵抗がある方は多いですが、「ChatGPT 日本版」などの偽サイトに惑わされないように、公式のルートからChatGPTを利用するよう心掛けましょう。
ChatGPTの日本語アプリはあるの?
ChatGPTの日本語アプリはありません。公式からリリースされているChatGPTのアプリは1種類だけです。しかし、非公式の「ChatGPT 日本語アプリ」が多くリリースされているため注意してください。これらの非公式アプリの多くは、性能が低かったり、課金を促す悪質なものが含まれていることがあります。そのため、ChatGPTのアプリ版を利用する際は、公式アプリをダウンロードすることを強くお勧めします。
公式アプリは、ブラウザ版と同様に日本語で利用できます。設定は不要で、日本語でチャットを送信すれば日本語で回答してくれます。さらに、アプリ版には音声機能も搭載されており、日本語で話しかけると日本語で返答してくれます。
もし、ChatGPTアプリについてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事で解説しています。記事では、アプリの使い方や特徴について紹介しています。興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ChatGPTを日本語、英語で比較
ChatGPTを使う際、日本語と英語でクオリティが異なります。以前は、英語で質問した方が、若干クオリティが高いと言われていました。これはChatGPTが英語をベースに開発されているためだと思われます。しかし、実際には日本語で質問した方が、良い回答を得られるケースも多いです。例えば「日本の寿司」について質問した場合、日本語と英語で以下のような違いが出ます。
この回答を見る限り、日本語で質問した方が少しだけクオリティが高いと思われます。ただし、差はほとんどありません。使用言語は特に気にせず、英語・日本語どちらでも好きな言語でChatGPTを使って問題ないでしょう。どうしても使い分けたいなら、日本のことについては日本語で質問、海外のことは英語で質問した方が、回答のクオリティが高いように思われます。
ちなみに、英語で質問をすると、回答も英語で出力される場合が多いです。
ただし、ChatGPT APIを利用する際の料金には違いがあります。日本語はAPI料金が高く、英語はAPI料金が安いです。APIコストを抑えたい場合は、英語での使用を検討してください。APIの料金体系についてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
ChatGPTを日本語で使う場合の注意点
ChatGPTを日本語で利用する場合、思わぬ落とし穴によって満足な回答を得られないことがあります。そのせいで「役に立たない」とChatGPTの性能を十分に使いこなせず、離れるユーザーもいるかもしれません。以下にChatGPTを日本語で利用する際のポイントを解説します。ChatGPTを日本語で利用する際には、以下のポイントに注意してください。
正確な日本語を入力する
ChatGPTに入力するチャット文は、誤字や脱字が無いようにチェックしましょう。例えば「雲」と「蜘蛛」など、同じ読みで異なる漢字には注意が必要です。変換ミスで間違った漢字を入力してしまうと、ChatGPTが意図しない回答をします。てにをは程度なら間違えても問題ないでしょう。
手間ではありますが、ChatGPTで誤字脱字のチェックができます。例えば「以下の文章に不自然なところや、誤字脱字があれば訂正してください。」などとチャットを送信して確認すれば、ChatGPTが正しい文章に直してくれます。
質問は具体的に書く
ChatGPTへの質問は、具体的に書くことが重要です。漠然とした質問では、ChatGPTは一般的な回答をするので、ユーザーが本当に欲しい回答が得られません。「目的」「具体的な内容」「出力方法」を意識して書きましょう。
■ダメな質問例「AIを業務に役立てる方法を教えて」
■良い質問例「AIで事務作業を効率化しようと考えています。AIで代用できる事務仕事を5つ挙げて、その導入方法とメリットを教えてください。またAIを全く知らない人に説明する文章で書いてください。専門用語はなるべく使わないでください」
質問を具体的にすれば、役に立つ情報を分かりやすく得られる可能性が高まります。
質問を重ねて、深堀していく
ChatGPTへの質問を分ける方法は、多くのユーザーに知られていません。しかしChatGPTを使い慣れた人なら、必ず使うテクニックです。とても便利なので、ぜひ覚えておきましょう。
具体例として、次のような方法があります。
1「AI(人工知能)で代用できる人間の仕事を教えてください。」
2「○○と△△をAIに代用するメリットとデメリットを教えてください。また具体的な導入方法も教えてください。」
3「これらの内容を使って、AI初心者向けのプレゼン資料を10枚程度で作成してください。ただし項目4,5は省き、項目2はボリュームを増やしてください」
このように段階的に質問することで、以下のメリットがあります。
「AIがユーザーの意図を正しく理解する」
「より具体的な回答を得られる」
「他の候補の見落としが少なくなる」
「内容について補足や修正ができる」
多くのユーザーは、1回の質問で完結させようします。ただその場合の多くは具体性のない回答が返ってきて、満足な結果は得られないでしょう。質問を分けることで、よりユーザーの意図にあった回答を得られます。また軌道修正や思わぬ発見などもあるでしょう。質問が複数回になり時間がかかりますが、実は効率的でメリットが大きいので、ぜひこの上級者テクニックを運用してみてください。
自動翻訳機能の使用禁止
ブラウザの自動翻訳機能はオフにしてください。自動翻訳機能を使用すると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
- 回答が出力されない:ChatGPTの回答が正しく出力しません。例えば文章の欠落や最後まで出力されない、まれに「な」とだけ回答される場合もあります。アップデートでかなり改善されましたが、それでも目に見えて不具合が発生するため、翻訳機能はオフにしましょう。
- 回答精度の低下:翻訳により原文の意味が正しく伝わらず、大事なニュアンスが失われる場合があります。ひどい場合はChatGPTが正しい情報を提供できなくなる可能性があります。
- エラーの発生:システムに不具合が生じて、エラーが発生する場合があります。
もし翻訳機能を使ってしまいエラーになった場合は、自動翻訳機能をオフにして、ページを再読み込みすれば直ります(ただし入力したチャット文は消える可能性があります)。
自動翻訳をオフにする方法については、お使いのブラウザごとに調べて対策してください。例えば、Google Chromeでは、設定画面から「言語」オプションを選び、自動翻訳をオフにできます。
日本語でChatGPTを使う場合は、正確な日本語入力、具体的な質問、一般的な言葉の使用、自動翻訳機能のオフを心がけましょう。これらのポイントを守らないと、ChatGPTが十分に役に立たないでしょう。
まとめ
この記事では、ChatGPTを日本語で使う方法について紹介しました。英語のサイトなので、利用に不安を感じている方も多いでしょう。しかしAIは、エンジニアだけが使える能力では無くなりました。一般の人でも扱いやすいのが特徴的なChatGPT。この記事を参考に、AI初心者から抜け出して、一歩を踏み出してみてください。また必ず公式サイトを利用して、安全にChatGPTを使うようにしましょう。ChatGPTが十分に機能を発揮すれば、あなたを支援する優秀なアシスタントになるでしょう。